”驚愕”システムエンジニアの運営業務の特性3点

システムエンジニアの仕事

 このブログを読んでいるあなたは、システムエンジニアがどのような仕事をしているのか調べている最中でしょうか。あなたの周りでは、「システムエンジニア=プログラマ」という間違ったイメージが広まってしまっているかもしれません。これに対して、システムの開発工程を知ることで、間違ったイメージを払拭することができます。つまり、システムの開発工程は、お客さまのご要望を伺って設計書を書き起こす工程、プログラミングの工程、試験の工程を経て稼働開始となり、設計書を書き起こす工程と試験を行う工程がシステムエンジニア、プログラミングとそれに係る試験を行うのがプログラマです。

 では、試験の工程を終えてシステムが稼働開始したら、システムエンジニアの仕事はそこで終わりでしょうか。いえ、そうではありません。むしろここから本番とも言えるかもしれません。運営業務が始まるのです。私がシステムエンジニアとして働き出したときに”驚愕した”特性3点について、解説していきたいと思います。

  • さながらコールセンターのような職場
  • 夜中にも電話がかかってくる
  • オンオフの差が激しい

さながらコールセンターのような職場

 最初に驚いたのが職場の雰囲気です。システムエンジニアはパソコンに向かって、黙々と仕事をしているものと想像しておりましたが、電話がかかってくるかかってくる・・・まるでコールセンターのようです。内容は、システムの操作方法の確認だったり、バグではないのかという指摘だったり、さまざまです。特にバグの疑いがある場合は、操作ログや残されたデータの調査を行わなければならないので、対応はそれなりの時間がかかります。30分程度で終わればいいのですが、場合によっては原因不明で翌日に持ち越しになったり、本当にバグが見つかって蜂の巣をつついたような騒ぎになり、月単位で解決に時間がかかったり、対応内容は大小さまざまです。

 これは配属される職場にも依りまして、開発を専門に行なっている職場の場合は、お客さまや社員同士の打合せ以外は、自分の作業を行うイメージです。運営を専門にしている、もしくは開発と運営のどちらも行っている職場に配属されるとコールセンターです。通勤の電車内で1日の予定を計画して出社して、いざ出た電話の内容が重たすぎて午前中丸々対応にかかりきりになり、自分の予定がこなせなかったということは多々あります。

 大変な一方で実を言うとかなりやりがいのある仕事でもあります。相手は実際に困って電話をかけてきているので、その内容に答えられたときは役に立つことができて素直に嬉しいものです。また、質問内容はマニュアルの内容を超えてきますので、常日頃から自分も勉強していなければ回答することはできません。その意味で、回答できたときは自分の成長を実感することもできます。

夜中にも電話がかかってくる

 システムエンジニアは日勤の仕事だからしっかり寝ることができる、と思い込んでいた時期が私にもありました。自分に対応担当が回ってきたら覚悟を決めます。つまり、夜中、休日関係なく電話がかかってくる可能性があります。システムは実を言うと、日中のユーザが使っている間だけ稼働しているのではなく、夜中に自動メンテナンスを行っています。この自動メンテナンスが、エラーで停止することがあるのです。そうすると監視しているスタッフから、「メンテナンスが停止したので対処してください」というように電話が夜中にかかってくるわけです。眠い目をこすりながら対応することになります。

 ただ、毎日のように電話がかかってくるということはありません。当たるときは当たりますし、当たらないときは当たりません。無事に対応担当期間を終了することもあれば、毎週寝不足という場合もあります。

 こちらは対応担当が決まっているので、基本的に対応担当が作業を行うことになります。実際にはすぐに上位職にも連絡するので、連絡を取り合いながら指示と実作業をそれぞれ行うというイメージです。とはいえ、初動は自分一人なので不安で仕方ありません。そのため、かなりメンタルが鍛えられたと思います。

オンオフの差が激しい

 運営業務は全体を通して、オンオフの差が激しいです。つまり、電話がかかってくるときはコール音が鳴り止まない勢いですが、暇なときは何もすることがなく一日が終わってしまいます。

 いわゆるバスタブ曲線というもので「システムの故障率」と「時間の経過」の関係を表したグラフが参考になります。これはなぜかといいますと、システムの導入初期は、実際のユーザの操作により、システムエンジニアが予期していなかったバグ、試験工程で見つけられなかったバグが見つかり始めるので、電話がかかってくるのです。それらのバグの対処法を見つけたり、システムの修正を行ったりすると、たまにバグが見つかるというような落ち着いた状態になり、電話が少なくなります。さらにシステムが老朽化すると、それに伴ってまた電話が増えてきます。

 運営業務では、忙しい時とそうでないときの差が激しいので、体調の管理が本当に大切になります。忙しい時期に風邪を引いてしまったら目も当てられません。


 この記事では運営業務の特性について解説しました。業務を細かく書きますと、システム監視、トラブルシューティング、メンテナンス、ドキュメント更新などを行うことになります。これらについては今後の記事で書いていきたいと思います。

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